とりとめないけれど

近見 竹彦

近見 竹彦
(顧問)

おしゃべり社長の多岐にわたる興味ごとをお伝えしていきます。日々の小さな気づきから仕事のダイナミズムまで、とりとめないけれどハッとする、そんなことがお話できればと思います。

オリンピック少年の夢

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真っ青な空に、描きだされていく白い五つの輪。轟音をあげて旋回するブルーインパルスが、オリンピックの象徴、五輪をこの東京の空に描き上げた時、私は口をあんぐりと開けたまま、感動のあまり震えていました。

1964年10月10日、東京オリンピックの開会式のことです。

当時、私は小学校6年生。幼いながらも、大空に広がる五輪の輪に、育ちゆく日本のダイナミズムを感じて、小さな胸を大きな期待で膨らませていたのを今もはっきりと覚えています。「あぁ、日本はこれから大きく変わっていくんだ」、そう思わずにはいられない希望に満ちた瞬間でした。

あれから48年、今年はロンドンで第30回夏季オリンピック大会が開催されます(2012/07/27~8/12)。ロンドン五輪はいったいどんな夢を、希望を見せてくれるのでしょう。

近年、オリンピックは商業主義だと批判されることが多いのですが、私はそれでオリンピックの価値が下がるとは思いません。選手たちが真摯にスポーツと向き合う姿には嘘がないからです。オリンピックは毎年ある大会ではありません、4年に一度しかないチャンスに自分のピークを合わせるというのはどんなにか大変なことでしょう。もちろん、最新のトレーニング方法や用具は、選手の力を引き出すために欠かせない、人の英知の結晶だと思うのですが、選手には、その知恵を凌駕した、力強さと美しさが宿っていると思うのです。

肉体的にも精神的も限界まで自らを高め、4年に一度という限られた勝負にかけるあの真剣さ、一瞬一瞬の躍動。その姿を見る時、自分は今、その人の人生の中で一番美しい瞬間を目の当たりにしている、と思わずにはいられません。

となると、どうやってその姿を見るか、が重要です。

先日、ロンドン五輪のTV中継概要が発表されました。NHKは北京五輪の時より約30時間多い230時間、BS1が北京並みの350時間で一日約22時間を五輪に割くそうです。一方、民放もキー局5局で合計200時間以上を予定。時差の関係で、競技の多くは在宅率の高い夕方から深夜に行われるため、テレビ観戦には適しているようで、各社力が入っています。

今回、さらに嬉しいのはインターネット配信が本格化することです。NHKは同局と民放が生中継しない競技を一日数種目から20種目程度を配信するそうで、なんと延べ予定時間は1000時間!これまでスポーツニュースで結果しか知ることのできなかったマイナー競技を、この目で見られるチャンス!他の人に先駆けて、自分だけのお気に入りの競技や選手を発掘するのにも一役買いそうですね。

■NHK五輪特設サイトhttp://nhk.jp/olympic

この充実したTV中継、インターネット中継で、ロンドン五輪はかなり満足度の高い観戦ができそうです。今流行りの大型テレビで見たらかなり迫力もあるでしょう。でも、それでも、やはり生の臨場感にはかないません。真剣勝負を自分の目でリアルに見る感動は、TV観戦では再現しきれないものがあります。

だから願わずにはいられません。もう一度生でオリンピックを見たい、この東京で、と。

自分のためじゃありません。オリンピックのあの迫力を生で目にすることで、近頃いいニュースの少ない日本の子どもたちが、少しでも、日本の将来に、自分の夢に、希望や自信が持てるようになったらいいなと思うのです。そう、あの48年前の近見少年のように。

オリンピック少年の夢はまだ続いているのです。