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太田 浩嗣

太田 浩嗣
(取締役常務執行役員)

日々新しいソリューションが生まれるマーケティングPRのダイナミズムを共有できればと思います。日々生涯最高のソリューションを!共に悩み、新しい価値創造にお付き合いください。

ニッポン株式会社の力

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 3月11日に発生した東日本大震災において、被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。また、避難先で現在も不自由な生活を余儀なくされている皆さまの生活が一刻も早く復旧することをお祈りしております。


 日本はどうなってしまうのか。震災の被害を見るにつけ、また原発事故に起因する不安を耳にするにつけ、日本の再生は本当に大丈夫なのだろうかと感じてしまいます。大きな被害を受けた地域の復興には、長い時間がかかることを覚悟しなければなりませんが、あらゆる苦境を乗り越えてきた日本なら、必ずや復興し、以前にも益した強い日本を再生することが出来ると信じています。


 企業の緊急支援は、CSRの時代にあってスピード感豊かな意思決定のもとで、多くの義援金・救援物資を集めました。自らが被災した工場や店舗を有する企業でさえも、多額の義援金や自社製品の緊急支援を行いました。阪神・淡路大震災をはじめ多くの震災・被災を経験した企業の社会に対する貢献の大きさ、責任感の高さをあらためて感じる次第です。緊急支援はやがて生活基盤の復旧支援となり、今後は真の自立に向けての復興支援と移っていくわけです。

 クライアントサイドも震災から時間が経過するにつれ、緊急対応のあわただしさから少しずつ落ち着きを取り戻し、今後の復興支援策について我々PR会社が、意見を求められる場面が増えてきました。まだ目の前の生活復旧に苦しんでいる被災者の方に少しでも希望となるような復興支援策を我々も一緒になって提案できればと考えています。


 そこで、企業の皆様に復興支援にあたって、是非考慮していただきたい点が二つありますので、この場を借りてご提案申し上げたいと思います。一つ目は、個のパワーよりも塊のパワーが力を発揮できるということです。日本にある1万や2万の会社自らが個々に、復興支援のために何かを行うことも無論大切ですが、今回の復興は並大抵のことでは立ち行かない特別なステージであると認識しています。日本の企業が共に手を携えて復興を支援していくこと、つまりはニッポン株式会社が、一丸となって支えていくことがとても重要だと思います。例えば、業界団体が先頭をきって、日頃ライバル会社として競い合っているような企業を一つにまとめて支援策をとるとか、メーカーと小売流通が共同の支援策をとるとか、メイドインジャパンの企業が力を結集するとか、ぜひ塊の力で支援策を検討して欲しいと思います。そして、その支援策には、どうぞ生活者が気軽に参加できるような枠組みも是非考えていただきたいと思います。今回の復興は、日本国民みなの思いです、企業が一つになって、国民が一つになって経済活動が回転することで、結果として被災地の復興に結びつく。まさに日本経済の再生こそが、今一番必要なことではないでしょうか。


 二つ目は、支援の形です。中期的な復興を実現するために重要なのは、ボランティアの存在です。今回の震災でも、老若男女を問わず、いてもたってもいられずに、被災地に向かう方々がいました。一部報道によれば、阪神・淡路大震災時の10倍もの人が、何かボランティア活動が出来ないかと考えているとのことでした。しかし、ボランティアもやみくもに出かけていくだけでは、本来の役目を果たすことが出来ず、烏合の衆になってしまいます。そのためには、ボランティアの皆様を受入れ、差配するボランティア支援センターやボランティアコーディネーターが不可欠となります。既にNPOにより被災地のいたるところに、支援センターが開設され、多くのボランティアが汗をかいています。ボランティアと聞くと、無償で献身的な姿を思い浮かべるでしょうが、そうは言ってもボランティアが働くには、先ほどの支援センターのような受け皿や、寝起きをする場所や寝具、食事やトイレ、車や自転車などなどたくさんの活動を支える環境が必要になります。現在の緊急支援・復旧支援の段階ではボランティアは宿泊・食事の自己完結が前提で集まっていますが、いつまでもボランティアだから寝袋で野宿、食事は勝手に食え・・では長続きもしませんし、個人の資金が枯渇すれば活動も終わることになります。そのためにもボランティア活動への資金的支援もとても重要になるのです。世の中の多くの募金は、「義援金」の名のもとに、被災者のために集められますが、募金には「支援金」という形で被災者を支えるボランティア活動の資金支援ということも必要です。そのために、“赤い羽根共同募金”(中央共同募金会)では、ボランティア活動を支援する「支援金」の募金をスタートさせました。赤い羽根では、既に19億円をボランティア支援センター設立の資金として供出しています。


 企業の皆様にも、復興のために「義援」と「支援」という選択肢があることを知っていただければと思います。


 復興支援は、簡単ではありません。しかし、日本の企業が一丸となって、ニッポン株式会社として被災地を支え、そして国民もまたボランティアやボランティア活動支援という形で、中長期的に支援の輪を途切れさせないことが出来れば、強い日本は必ずや再生されることでしょう。我々PR会社も、微力ながら復興に向けての支援を下支えできるように少しだけ貢献できればと思います。