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太田 浩嗣

太田 浩嗣
(取締役常務執行役員)

日々新しいソリューションが生まれるマーケティングPRのダイナミズムを共有できればと思います。日々生涯最高のソリューションを!共に悩み、新しい価値創造にお付き合いください。

日本の酒文化遺産の再興のために

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 新社会人の若者も少しづつ会社生活に慣れてきたころかと思います。まだまだ研修中の人も、GW明けには配属される人も、既に現場に出ている人もこれからが本格スタートですね。コミュニケーションには、酒は価値ある媒介役になっています。4月の酒場を眺めていると、新人歓迎の姿よりも、同世代の今春入社組同士の飲みニュケーションの方が目につきます。社会人のスタート時期にあって、不安や期待を胸に抱きつつも、心開く友達は大学時代の友というパターンでしょうか。

 思えば30年近く前の自分も、研修中はやたらと大学時代の友人と飯を食べていたことを思い出します。しかし、GWを明け配属先が決まってくると、酒を飲む景色が一変し、会社の同僚や上司、時には得意先の宴席の同席することも増え、徐々に会社人になっていきました。気がつくと大学の友人と会うのは半年に1回ぐらいに・・。

 さて、相手が誰であれお酒の役割は重要だと考えています。お酒をいただけない方もいるので、むしろ酒場の役割ということかもしれません。学生時代には安くて飲み放題の居酒屋ばかりだったのが、オーセンティックなBARや洒落たダイニングBAR、時には寿司屋など、出かける店に応じてTPOを学んでいくわけです。店主からは深い人生の話を聞くこともあるでしょう。いつも厳しいばかりの上司が、若き頃の熱い気持ちに目を輝かせる話を耳にすることもあるでしょう。酒場は、人をつなぐとても大事な場所なのです。

 大阪十三に“十三トリスバー”(http://13torys.web.fc2.com/)という、酒場がありました。昭和31年からサラリーマンの味方として、またお客様とともに大阪の酒文化を支えてきました。アンクルトリスと共に50年以上、人と人をつないできたのです。ハイボール復活の今日ですが、ここ十三トリスバーでは、ずっとトリハイ(トリスハイボール)がサラリーマンの定番でした。

 今年の3月7日、この十三トリスバーが、商店街の40ほどのお店と共に火事で焼失してしまいました。50年以上、お客様の笑いがしみ込んだカウンターも、あの看板も、あの重たいドアも、成田一徹さんのきり絵も…。

 日本を見渡せば、きっとサラリーマンを支えて、そして支えられた酒場はたくさんあるでしょう。世界遺産登録に沸くことも大事ですが、日本の酒文化遺産とも呼べる日本中の酒場も是非称えてあげたいですね。十三トリスバーが再興した暁には、必ずトリハイをいただきに参上いたします。