NEXT ONE

太田 浩嗣

太田 浩嗣
(取締役常務執行役員)

日々新しいソリューションが生まれるマーケティングPRのダイナミズムを共有できればと思います。日々生涯最高のソリューションを!共に悩み、新しい価値創造にお付き合いください。

ソーシャルブランディングの実現

印刷

SHARE

  • Facebook
  • Twitter
  • Tumblr
  • Linked In
  • Mail

Blog

ブランドは、企業であれ商品であれ、その価値を高めるための重要な要素であることは間違いありません。ブランドは、それを享受する生活者(消費者)を物理的にも精神的にも豊かにすることで、よりその価値を高めていきます。情報発信者は、ブランドを形成するために“思われたい自分”を徹底的に情報の受け手に伝えることで、Share of Voiceを高める(=競合優位のための出現頻度を高める)ことに最大限の力を投下します。まさにマスメディア型のコミュニケーションだからこそ実現できる価値の最大化といえます。

 

ところが、メディアの多様化、特にSNSを中心としたデジタル社会のコミュニケーション時代においては、投下するボリュームやイメージだけでは、その価値が正確に届かなくなってきています。メディアの多様化は、同時に情報の受け手に影響を与えるステークホルダーの多様化も生んでいます。ステークホルダーそれぞれが、SNSというインフラのもとで、自由に発信ができることで、ブランドの情報発信者の“思われたい自分像”がゆがめられ、それぞれの解釈や価値観で評論されるようになりました。ブランド発信者にとってこのステークホルダーは、インフルエンサーという存在として大きな障害にもなっています。

ただし、インフルエンサーによる、情報の伝播力はとても大きいので、これを味方にすることも重要なコミュニケーションと言えます。正しい自分像とインフルエンサーとの価値観の違いから生まれるギャップや解釈によるギャップをアジャストすることで、本来の自分像に近づけ、改めて情報の受け手に伝播し、ブランド価値の創造に寄与するわけです。

 

SNS中心のデジタル社会においては、インフルエンサーによる価値観・解釈による評判が、ブランドをも左右する時代になっています。それだけ、この評判を正しく導き、できる限りアジャストしていくことがどれだけ大きな意味を持つかを、多くの皆様方は実感していることでしょう。これこそがレピュテーションマネジメントであり、これによりブランド価値を高めていくコミュニケーション行動を、我々はソーシャルブランディングと考えています。ここで使っているソーシャルブランディングは、ソーシャルグッドに資するCSRやCSVを通じたブランディングという意味ではありません。社会の中で良き評判として形成されていくブランディングという意味です。

ブランドという価値を高めるために、今までのブランディングとゴールは同じであってもアプローチの考え方が違う。なぜならマス型のブランディングだけでは、情報の受け手のブランド価値は高まらず、むしろ周辺で語られるブランドに関する良き評判こそが、受け手のブランド価値を形成していくからです。ソーシャルブランディングでは、Share of Voiceを高めるのではなく、Share of Conversationを高めることが目的になります。このカンバセーションを高めるためには、今までのようなイメージだけでは、デジタル社会では語られない=評判にならないブランドになっていきます。そうならないために、ブランドの周辺にあるストーリーを、個別のデジタルターゲットに対して伝えていく“文化”のような文脈が不可欠で、ここでの情報創造力が大きな意味を持つことは間違いありません。それがブランドカルチャーの創造です。次回はこのあたりを中心に。