PR最新事情

中国 Report 13 生活水準の向上と家電の農村部普及

印刷

SHARE

  • Facebook
  • Twitter
  • Tumblr
  • Linked In
  • Mail

PR Trend

 

世界的経済危機は、既にバーチャル経済から実体経済へと急激に、その影響力を及ぼしているが、その一方で中国農民層における消費レベルの向上の願望は非常に大きい。そのため政府は、財政出動と貿易政策の運用を通じて、関連企業に対し農村部の消費特色に見合う安価で質の良い家電製品を開発・生産させ、最適な流通・アフターサービスを提供し、システムの構築を行うように指導した。

2008年10月13日、財政部と商務部は共同で『“家電下郷”普及活動プラン』を発表し、内需拡大に向けた「家電下郷」(農村部家電普及)政策を始動させた。これは、輸出税還付政策にもとづき、中央及び地方財政から補助金の形で、対象製品を購入した農民に購入価格の13%相当額を給付することで、農民の購買力を活性化し、農村部における消費の質の向上を加速させることを目標とした。さらに消費を拡大して、内需と外需の調和的な成長を促進することを狙いとしている。「心のありようは、黄金よりも重要」という大切な時期にあって、この政策は、家電メーカー及び人口の多い農民に、直接的な希望を与え、実益をもたらし、彼らの希望をさらに高めるものであった。

家電下郷政策は、「小よく大を制す」の巧みな方法で農村部に実益を与え、農民のニーズを満たしつつ、企業にも売上増加をもたらすものである。農村の内需拡大にテコ入れし、さまざまな角度から「三農」(農業・農村・農民問題)における困難な局面の打開を図るため、新農村建設にとっては、重要な農村部優遇措置である。この家電下郷政策を通じ、公共政策における「農村部優遇」の意向は実行に移されるとともに、各方面の利益も均しく満たし実現された。そのため、この政策の実施は「2009年度中国十大パブリック・リレーションズ・キャンペーン」にも選ばれ、高い評価を得た。

家電下郷政策の実施の目的と意義は、主に次の数点にまとめられる。

第一に、農民生活の質の向上に役立つこと。家電の普及程度は、農村部の物質文明を表す重要な目安の一つであるから「家電下郷」の実施は、農民の消費力を高めると同時に、農民の生活水準を向上させる。カラーテレビと携帯電話は農民が最も欲しいと思う製品であるが、これらの製品は農民の精神的文化生活を豊かにするだけでなく、農民が国家の政策を理解し、市場の情報を取得し、生産技術を学ぶことや農民の所得増加促進にも役立つものである。

第二に、農村部の消費拡大に役立つこと。農村部の消費は、中国の消費拡大に占める重要な部分であり、また、現在の農村部家電普及における大変良い機会であるため、家電下郷を推進すれば、農村部の消費は大幅に拡大する。推計によると、冷蔵庫、カラーテレビ、携帯電話、洗濯機の四品目で「家電下郷」を実施すれば、平均で年間1500億元を超える売上がもたらされ、三、四級市場(県、鎮レベル)における製品の小売総額は約2.5%増加、製品の販売台数は4.8億台弱に達し、累計で9200億元の消費が引き出されるという。

第三に、農村市場向けの工業生産及び流通システムの構築に役立つこと。家電下郷製品を農村部の消費特色に合わせ、農民の利益を保護する。都市部の商品を農村部への単純移動販売や、単に売れ残り品の農村部への販売などということを防止するため、財政部と商務部は十分な調査研究を行った。
さらに政府は、農村部の消費環境及び条件にも適した家電製品を設計・生産するよう生産企業に働きかけ、また流通企業に対しては、農村向けの流通及びアフターサービスネットワークを構築・整備するよう指導した。長年形成されてきた、単一的な供給構造の格差が非常に大きい都市部・農村部の二元構造に適合するという状況を変えるために、家電下郷製品専用の規格を特別に制定した。これはまた、人間主体の立場の具体的実践であり、同時に調和的発展の具体的な実現であるといえる。

第四に、貿易黒字の過度に急激な増加を緩和し、また、貿易摩擦を軽減することで、内需と外需の調和的成長の促進に役立つことを目標とした。家電下郷を通じて家電の生産、流通と農民ニーズの有機的な結合を促進できれば、家電製品における生産能力の過剰を消化できるだけでなく、家電製品の貿易黒字の減少ならびに貿易摩擦の緩和にも役立ち、経済の良好な高度成長に寄与することができる。

「家電下郷」に続き、2010年、党中央は「一号文書」(新年以降、政府が公布した一本目の公告及び文書)において、「建材下郷」政策を発表した。農村部における、住宅新規建設時の旧宅取壊し不履行、公共サービスの機能不全、劣悪な衛生環境、土地利用率の低さ、大小農村における住居の分散等、長年未解決の一連の難題及び難局を大規模に打開し、実のある新農村建設をさらに一歩推進することを目指し、この政策を新農村建設の大きな枠組に置いている。 

以上