うたかた思考

牧口 征弘

牧口 征弘
(代表取締役社長執行役員)

日々浮かんでは消えていく思いや考え。仕事の糧になるものもあれば、そうでないものも。
どう活かすかは自分次第なのかもしれません。

バブル商店街

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 家の近くの商店街がバブルっぽくて、妙に気になります。縦列駐車している車が世界の輸入車ショーみたいになっていたり、立ち並ぶお店がどれも高級すぎて素通りしかできなかったり。ということではありません、実は。
 気になっているのは、街に流れるBGMです。いつも会社帰りの夕方から夜にかけて通るのですが、常に流れているのは80~90年代の洋楽。しかも、いかにも「ベストヒットUSA」的な選曲です(ごめんなさい。若い世代の方々には、何のことかわからないですよね)。例えば、ジェネシスだったりバングルスだったりシーナ・イーストンだったり(重ねてごめんなさい)。結構偏っています。
 なぜこんなことになっているのか? 妄想は膨らみます。きっと商店会の会長が小林克也さんみたいな人で、膨大なレコード(もしくはCD)のコレクションをお持ちで、「有線放送と契約するより、自分の家から流すから、それでいい?」と押し切って、それ以来何十年も習慣化しているとか。
 あるいは、この会長の引退に伴い会長職は別の誰かに譲るとして、長く続けてきたこのDJ職だけは家業を継ぐ決意をしたお孫さんに引き継がせたい、との思いで、本人であるお孫さんの意思確認もそこそこにコレクションごと譲ってしまったとか。とでも考えなければつじつまが合わない選曲なのです。
 思えば、昔のレコード(ビニール盤)からCD、そして音楽配信と、イノベーションは進み続けてきました。ところが、最近では一周戻って再びビニール盤の柔らかい音に魅力を感じている若者たちもいるとか。確かに、デジタル技術のおかげで原音の再現性が高まれば高まるほど、受容器官としての人間の感覚器には、知らず知らずのストレスがあるのかもしれません。
 最初は気になっていた「バブル商店街」のBGMも、最近では何だか日々の癒やしと化しつつあります。「なるほど今日はこれできたか」とか「あー、あったあったこの曲」とか、心の中で一人つぶやきながら帰路についています。
 今楽しみにしているのは、いつチープ・トリックの曲が流れるか。それとも、ザ・ナックか。どうでもいい日常に、どうでもいい楽しみがある、というのもまた一つの幸せだと思います。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。