うたかた思考

牧口 征弘

牧口 征弘
(代表取締役社長執行役員)

日々浮かんでは消えていく思いや考え。仕事の糧になるものもあれば、そうでないものも。
どう活かすかは自分次第なのかもしれません。

テレビのロードショー

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 日本テレビ系の「金曜ロードSHOW!」が、「金曜ロードショー」にタイトル変更するそうです。正確には、36年前の初代タイトルに9年ぶりに先祖返りする、ということです(元々は、水曜放映なので「水曜ロードショー」)。

 我々昭和生まれ世代にとって、テレビにおけるレギュラー枠の「映画」番組は、日々の楽しみの一つでした。「月曜ロードショー」「ゴールデン洋画劇場」等々、花盛りな時代もありましたね(火曜は「サスペンス」ですけど)。

 そんな中、個人的なお気に入りは「日曜洋画劇場」。理由は、何といっても淀川長治さんの解説です。まぁ、とにかくどんな映画を放映するにしても、その作品の良いところを探し出して、楽しげに紹介する。この後始まる映画を見逃すと絶対損するような気分にさせてくれる。そして、放映終了後、「さて、皆さんいかがでしたか?」と振り返り解説もある。その後に、おなじみの(と言っても知らない若い方が多いかもしれませんが、)「それでは次週またお会いしましょう。サヨナラ。サヨナラ。サヨナラ」のフレーズで締めくくります(コール・ポーターによるエンディング曲も)。

 子供の頃、映画の楽しみを教えてくれたのは、淀川さんだったと言っても過言ではありません。

 もちろん、外れの回もあります。淀川さんもそれが分かった上で、あえて、映画の紹介役に徹していました。普段の淀川さんは、映画に対する視線や審美眼が非常に厳しく、ダメなものは明解にダメと判断を下される方でした。テレビで見る「サヨナラおじさん」は、実は仮の姿なのです。

 さらに、生前によくおっしゃっていたのは、「映画評論家だからといって、映画のことばかりでは不充分。文学、音楽、美術、歌舞伎、文楽等々、いろんなことを勉強しなければなりません。なぜなら、映画はそういったものを全て取り込んだ総合芸術だからです」というような主旨のことです。

 これは私たちの仕事についても当てはまることです。「映画」を「〇〇」に置き換えてみるといいでしょう。自分の専門領域以外のことを吸収してこそ専門領域への還元が大きい、ということでしょうか。

 もっと言ってしまえば、全ての仕事が「総合芸術」的なものになり得る、ということです。日々の業務に没頭しているばかりだと、なかなかそういう発想には至りませんが、戦略的な寄り道をすることも、一手かもしれません。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。