うたかた思考

牧口 征弘

牧口 征弘
(代表取締役社長執行役員)

日々浮かんでは消えていく思いや考え。仕事の糧になるものもあれば、そうでないものも。
どう活かすかは自分次第なのかもしれません。

どちらともいえない

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 NHKの「LIFE!」というテレビ番組をご存じでしょうか? 内村光良さんが座長のコント番組なのですが、実は大のお気に入りです。

 「カッツ・アイ」「プラス車掌」「妖怪どうしたろうかしゃん」「囲み取材」「うそ太郎」「ムロ待ち」「スーパースター」「宇宙人総理」等々、傑作コントを挙げ始めたらキリがありません(今回も訳の分からない話で申し訳ありません)。

 中でも、「宇宙人総理」は、見ようによっては政権批判ともとれるような内容の回もあり、少々ハラハラしながら見た記憶があります。樹木希林さんが出演された回は、とりわけ印象に残るものでした。

 2012年から続くこの番組は、その源流が「サラリーマンNEO」と「祝女」という二つの先行する番組にあります。いずれもNHKらしからぬ、いや、NHKだからこその高いクオリティーのコント番組でした。

 その流れをくんでの「LIFE!」。最初のうちは「NEOはもうやらないのかなぁ」と、ちょっとロス気味だったのですが、今や完全に「LIFE!」を心待ちにする状態。先日の新作の放送も見逃すはずはありません。

 そして今回もシュールかつ秀逸なコントが披露されました。その内容は、よくあるアンケート結果のパイチャートを人格化する、というもの。「賛成」派と「反対」派が意見を戦わせている最中に、最大派閥の「わからない」派がやってきて、何を問われても、「…わからない」とつぶやく。さらには、最少数派の「無回答」がやってきて、何を話しかけられても一言も発しない、という結末。この話、文字面では全く面白さが表現できていなくて済みません。

 現実のアンケート調査等でよくあるのは、「どちらともいえない」という選択肢です。YesでもNoでもなく、どちらともいえない。どちらかにはっきりと意見を寄せたくないという意向も含めての、どちらともいえない。雑な整理をしてしまえば、極めて日本人的な意思表示かとも思います。

 白黒はっきりさせるべき場面でも、その場がギスギスしたり、後々なんか嫌な感じになるのも避けたいので、何となく躊躇してしまう。このYes/Noをハッキリできない感じ。一体何が原因なのでしょうか?

 それはおそらく、質問に対する意思表示と、質問者に対するそれとが、ごちゃ混ぜになっているからだと思います。質問を投げかけている人は、きっと何らかの意思を持っていて、それが自分の回答から見て反対意見だった場合、その人によく思われないのではないか。だったら、この場の回答は曖昧にしておいて、後でニュアンスの擦り合わせをするのが安全かもしれない。

 というようなおもんぱかりで、全体の判断のスピードが落ちている場面、あるような気がします。質問者は、今この場でハッキリした回答が欲しいのに、気を使ったつもりで保留して、かえって質問者の期待に応えられていないとか。

 これから先、自分自身も気を付けていきたいものです。もちろん、伝え方には充分注意をした上で。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。