企業広報戦略研究所 C.S.I Corporate communication Strategic studies Institute

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全国の生活者1万人を対象とした「第3回魅力度ブランディング調査」

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ブランディング

 

企業広報戦略研究所(所長:三浦健太郎、所在地:東京都港区、株式会社電通パブリックリレーションズ内)は、生活者が企業のどのような活動(ファクト)に魅力を感じ、その魅力がどのように伝わっているのかを解析することを目的に、本年6月、全国1万人を対象とした『第3回魅力度ブランディング調査』を実施しました。

「魅力度ブランディングモデル」とは、コーポレートブランドを構成する魅力を「人的魅力」、「財務的魅力」、「商品的魅力」に分類し、それぞれで重視すべき6領域12項目(計36項目)を定め、企業の“魅力”を分析しています。企業広報戦略研究所では2016年から毎年、調査を行っており今回は第3回となります。

今回は、過去の調査結果との比較分析を踏まえ、調査範囲を10業種・150社から20業種200社に拡大し、調査項目も近年の企業のブランディング活動の実態を踏まえて更新しています。

本リリースでは、調査結果のうち、魅力項目ランキング、魅力度の業界別ランキング、ESGの認知などについて分析しています。  

1.企業に魅力を感じる項目第1位は3年連続で「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」に

一般生活者1万人が魅力を感じる企業の項目をランキングにしてみると、1位は3年連続で「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」(49.4%)となりました<表1参照>。

第3回目となる本調査では、1位だけでなく4位までを人的魅力の項目が占める結果となりました。これは調査開始以来初めてです。生活者が魅力を評価する際に、ますます「人的魅力」に関わる項目に注目していることがうかがえます。

また、「こだわりをもった社員が品質向上にチャレンジしている」が3位(39.4%)、「まじめで、信頼できる社員がいる」が4位(39.0%)と、社員に関する項目が上位5位にランクインしたことも、今年が初めてとなります。

昨今、働き方改革を推進する政府の動きに後押しされ、企業で働く社員のモチベーションや職場風土などにも注目が集まっています。実際、「働き方」をキーワードにした中央紙での記事は、2016年2,000件強だったのに対し、2017年は3,500件を優に超えており、実に1.8倍に増加しています。さらに、2018年は上半期だけで2,500件を超えています(※ELNET記事検索結果より)。こうした社会動向を背景に、これらの項目のランキングが上位に上ったのではないかと考えられます。

 

<表1> 2018年魅力項目ランキング 全36項目中、上位5項目(全体N=10,000)

 

2.業界別ランキングは、1位「海外自動車・自動車関連部品」、2位「飲料」、 3位「損保・生保・商社」

業界別の魅力量を、一般生活者1万人が“魅力を感じる”とした項目の合計ポイント数から積算すると、海外自動車・自動車関連部品業界が1位(17,130ポイント)、次いで、飲料業界(16,775ポイント)、損保・生保・商社業界( 16,415ポイント)となりました<グラフ1参照>。

海外自動車・自動車関連部品業界は、特に「商品的魅力」の割合が高く37.5%(6,431ポイント)を占めています。中でも「熱心なファンが多い商品・サービスを提供している」、「高い技術力・ノウハウに基づく商品・サービスを提供している」などの項目のポイントが高くなっており、海外自動車メーカーはファンとのエンゲージメントが強いことがうかがえます。

また、2位の飲料業界は、「人的魅力」が37.0%(6,214ポイント)を占め、最も高い要素となりました。特に、「ビジョンを掲げ、業界を牽引している」や「文化・芸術・教育・スポーツの活動に熱心に取り組んでいる」などの項目で、一部飲料メーカーが高いポイントを獲得し、業界全体の魅力量を牽引する形となりました。

3位の損保・生保・商社業界では、「財務的魅力」が34.2%と全業界で1位を獲得しており、中でも「収益基盤が安定している」が各社トップに。「人的魅力」は39.1%と高く、「まじめで、信頼できる社員がいる」が保険会社各社でトップ3に入っています。

<グラフ1>2018年の魅力度業界別ランキング

3.「ESG」認知は15%、魅力を感じる取り組みはE(環境)関連が42%で1位

近年、「ESG」が注目されていることから、「ESG」の認知とどのような取り組みに魅力を感じるかを調査しました。

まず、「ESG」についての認知を聞いたところ、「知っている」計は15%にとどまり、認知度の低さが明らかになりました<グラフ2参照>。

さらに、代表的なESG関連の取り組みについて詳細を列記し、生活者がこれらの取り組みを行っている企業に魅力を感じるかを聴取しました。それぞれの取り組みをE(環境)、S(社会)、G(ガバナンス)のカテゴリー毎に分類して割合を見てみると、E(環境)が最も高く、42%となりました<グラフ3参照>。生活者の環境課題に対する関心が高まっており、企業に対して環境課題への取り組みを期待していることが分かりました。

さらに、代表的なESG関連の個別の取り組み内容を見ると、ESGのS(社会)にあたる「働きやすい職場環境づくり」が最も高く(42.6%)、次いでESGのE(環境)にあたる「エネルギー効率化」(41.4%)となりました<グラフ4参照>。

企業の業態や事業活動に応じて、取り組むべきESG関連の活動を見極め、積極的に推進していくことも、今後ますます重要になってくると考えます。

なお、属性別の特徴として、株式を保有している人に限った回答では、1位が資本効率、2位ダイバーシティ推進となり、ステークホルダーごとに魅力の訴求テーマにも工夫が必要であることもうかがえます。

<グラフ4>代表的なESG関連要素で魅力を感じる企業の取り組み(全体N=10,000)

当研究所の黒田明彦主席研究員は「今回の調査を通じて生活者が企業に感じる魅力は、イメージではなく実態に基づくファクトであることが明確になりました。企業のブランドもイメージによって作られる時代から、企業の人的・財務的・商品的な実態、すなわちファクトによって作り出される時代に移り代わっています。」と述べています。

本調査ではリリース内容のほかにも、生活者の企業の魅力に関する情報入手経路、企業に期待する魅力要素、SDGsに対する認知・期待などについても聴取しています。また、来年以降も引き続き、企業の魅力度について調査を実施していきます。

調査概要

調査対象:全国の20~69歳の男女それぞれ、業界ごとに500人ずつ 計10,000人

調査方法、期間:インターネット調査:2018年7月6日~7月13日

調査対象企業:20業種200社

設問内容:魅力を感じる業界、魅力を感じる企業、魅力を感じた要素など(※魅力を感じた要素の詳細は、C.S.Iウェブサイトをご覧ください)

 

<お願い>

本調査内容を転載・引用する場合、転載者・引用者の責任で行うとともに、当研究所の調査結果である旨を明示してください。